「all」と「all of」、どちらも見かけるけれど何が違うの?と止まること、ありますよね。
先に答えると、意味はどちらも「すべて」ですが、後ろに来る語が特定されているかで形が変わり、代名詞の前では of が必要になるのが大事な点です。
この記事では、使い分けの基本から、of を省ける場合・省けない場合、よくある間違いまで、例文つきで順番に確認できます。
まずは「all」と「all of」が共有している意味と、文の中で感じられる小さな差から見ていきましょう。
「all」と「all of」の基本的な意味とイメージの違い

英語を書いていると、all booksは見たことがないのに、all the booksやall of the booksはよく出てきますよね。
この違いは、意味そのものよりも、話し手が「全部をひとまとめで見ているか」「ある範囲の中の全部を見ているか」で決まることが多いです。
最初にここだけ押さえると、あとがかなり楽になります。
「すべて」を表す2つの表現の共通点
「all」も「all of」も、どちらも基本は「すべて」「全部」を表します。
なので、日本語に訳したときだけ見ると、差が出ない場面がたくさんあります。
たとえば all the students も all of the students も、「その生徒たち全員」という意味で読めます。
会話でも文章でも、どちらを使っても内容がほぼ同じに伝わる例は珍しくありません。
このため、学び始めの段階では「結局同じなのでは」と感じやすいところです。
実際、その感覚は半分当たりです。
まず大事なのは、両方とも数量を表す語として働き、後ろに来る名詞や人の集まり全体を指せること。
「一部ではなく全部」という芯の意味は共通しています。
| 表現 | 基本の意味 | 日本語の感覚 |
|---|---|---|
| all | すべて | 全体をそのまま見る |
| all of | すべて | ある範囲の中の全部を見る |
ただし、共通点だけで覚えると、あとで代名詞や冠詞が出てきたときに迷います。
だから最初の段階でも、「意味は似ている。でも見ている角度が少し違う」と持っておくと、記憶が崩れにくいです。
決定的なイメージ・ニュアンスの差
いちばん大きな違いは、all は全体をそのまま包む感じ、all of は「その中の全部」と範囲を意識する感じにあります。
この「範囲を意識するかどうか」が、使い分けの土台になります。
たとえば all students なら、生徒という集団を広くひとまとめに見ています。
一方で all of the students だと、「その場にいる生徒たち」「名簿に載っている生徒たち」のように、先に見えている集団があって、その中の全員を指す響きが出ます。
of が入るぶん、少しだけ輪郭がはっきりするんです。
ここは日本語にしにくいので、文法用語だけで覚えようとすると頭に残りません。
私なら、all=全体を上から見る、all of=箱の中を数え切るくらいの感覚で整理します。
たとえば映画館で観客を見たとき、「観客はみんな静かだった」は all の感覚に近く、「この列の人たちは全員静かだった」は all of の感覚に近い、そんな違いです。
もちろん実際の英文では、日本語訳が同じになることも多いです。
それでも、書き手や話し手の頭の中では、後者のほうが「どの集団の話か」が少し具体的になっています。
もうひとつ覚えておくと便利なのが、all of のほうが語感として少しだけ丁寧で、説明的に聞こえることがある点です。
短くすっと言いたいときは all、範囲を明確にしたいときは all of に寄りやすい傾向があります。
とはいえ、ここで「意味がまったく別物」と考える必要はありません。
差が出るのは主に“何を全部と見ているか”の意識であって、日本語訳を無理に変えることではないからです。
この感覚を先につかんでおくと、次に出てくる「of の役割」や「どんな名詞の前で使うか」がすんなり入ってきます。
なぜ使い分けるの?文法上の背景と「of」の役割
英文を読むと、all the books もあれば all of the books も出てきますよね。
ここで大事なのは、意味の差を無理に大きく考えることではなく、どこまで相手がはっきり思い浮かべられる集まりなのかを見ることです。
この感覚がつかめると、「なぜ of がある形とない形があるのか」がかなりすっきりします。
前置詞「of」が持つ「〜のうちの」という視点
of には「〜のうちの」という区切りの感覚があります。
だから all of になると、ただ漠然と「全部」と言うよりも、ある範囲の中にあるものを全部という見え方が強くなります。
たとえば all of us は「私たちの全員」、all of the students は「その生徒たちの全員」という感覚です。
どちらも日本語では「みんな」と訳せますが、英語では先に集団があり、その中をまるごと取る感じが出ます。
この「範囲を切ってから全部と言う」動きが、of の役目です。
一方で all books のような形は普通しません。
なぜなら、何の範囲なのかを切らないまま可算名詞の複数形を直接置くと、不自然になりやすいからです。
英語は「どの集まりについて話しているか」をかなり気にする言語なので、of が入るとその輪郭が見えやすくなります。
学習中につまずきやすいのは、「of があると意味が変わるの?」という疑問でしょう。
答えは、意味が大きく変わるというより、見ている範囲をはっきりさせる働きがある、です。
文法書では短く済まされがちな点ですが、ここを感覚で押さえると暗記がぐっと減ります。
後ろに続く名詞の「限定度」が使い分けの鍵
使い分けでいちばん効くのは、後ろの名詞が限定されているかどうかです。
限定されている名詞とは、the、this、my などが付いていて、話し手と聞き手のあいだで「その集まり」と分かるものを指します。
このときは all of がとても自然です。
たとえば all of the cookies、all of my friends、all of these problems という形です。
代名詞のときはもっとはっきりしていて、all of us、all of them のように、基本的に of が必要になります。
逆に、限定されていない名詞なら of は使いません。
all students、all water、all information のように、一般的な全体を言う形です。
この差を一覧にすると、判断しやすくなります。
| 後ろの語 | 自然な形 | 考え方 |
|---|---|---|
| students | all students | 限定されていない一般論 |
| the students | all of the students / all the students | どの生徒か特定されている |
| my friends | all of my friends / all my friends | 所有で範囲が決まっている |
| us / them | all of us / all of them | 代名詞なので of が必要 |
ここで一つ気になるのが、「all the students」と「all of the students」はどっちが正しいのか、という点ですよね。
これはどちらも自然です。
the、my、these などが付くと、of は省けることがあります。
ただし、代名詞では省けません。
つまり、判断の順番はこう考えると迷いにくいです。
- 後ろが us, them, you などの代名詞なら all of
- 後ろが the, my, these など付きの名詞なら all でも all of でも可
- 後ろが限定されていない名詞なら all を使う
英作文では、この3つだけ先に頭に入れておくとかなり安定します。
細かな例外を追うより、まず「一般論なのか、その中の全体なのか」で見るほうが実用的です。
学校英語では形だけ覚えて混ざりやすいところですが、限定された集まりを見ているなら of が出やすい、と考えると整理しやすいはずです。
具体的な文脈で見る「all」と「all of」の実例
ここは、文法の説明よりも「実際にどの形で言うのか」を先に見たほうが分かりやすいところです。
英語では、後ろに来る語がふんわりした全体なのか、はっきり特定された集まりなのかで形が変わります。
この感覚がつかめると、会話でも英文メールでも手が止まりにくくなりますよ。
「すべての本」を表現するときのバリエーション
「すべての本」と言いたいときは、まずその本がどの本なのか決まっているかを見るのが近道です。
ぼんやり本全体を指すなら all books ではなく、ふつうは all books in this room のように条件を足すか、より自然な形に言い換えます。
いちばん出番が多いのは、all the books と all of the books の2つです。
| 表現 | 使う場面 | 自然な意味 |
|---|---|---|
| all the books | 聞き手と共有している本 | その本を全部 |
| all of the books | 同じく特定された本 | その本のうち全部 |
| all books | かなり限定的。一般論では不自然になりやすい | 本というもの全般 |
たとえば「机の上の本を全部読んだ」なら、I read all the books on the desk. が自然です。
I read all of the books on the desk. でも意味はほぼ同じで、少しだけ「その集まり全部を取りこぼしなく」という意識が出ます。
一方で、I like all books. は不自然に響くことがあります。
「本全般が好き」と言いたいなら I like books. のほうがふつうですし、「あらゆる種類の本が好き」なら文脈を足したほうが伝わりやすいでしょう。
学習中は「the があるなら all the books / all of the books を候補にする」と覚えると、かなり外しにくいです。
代名詞(us, themなど)と一緒に使うときの厳密なルール
代名詞が後ろに来るときは、all of が必要です。
ここは感覚で流すと間違えやすいところで、all us や all them は標準的な英語では使いません。
正しくは、all of us、all of them、all of you です。
- All of us enjoyed the trip.(私たち全員が旅行を楽しんだ)
- All of them were late.(彼らは全員遅れた)
- All of you did a great job.(みなさん全員よくやりました)
この形では、of が「その集まりの中の全員」という感じをはっきり作っています。
英作文で迷ったら、後ろが us / them / you / it のような代名詞かどうかを最初に確認してください。
ここを見落とすと、文全体は簡単なのにその1か所だけ不自然になるんです。
なお、we all、they all のように、代名詞の後ろに all を置く語順もよく使います。
All of us went home. と We all went home. はどちらも自然で、意味の差は大きくありません。
ただ、主語を短く出したい会話では we all の形が軽く、文として流れやすいことがあります。
一般的な名詞(冠詞なし)を修飾するときの使い方
冠詞のない一般名詞の前では、ふつう all を使い、all of は使いません。
つまり、特定されていない名詞なら all students、all water、all information のようになります。
| 自然な形 | 不自然な形 |
|---|---|
| all students | all of students |
| all children | all of children |
| all information | all of information |
たとえば、All students must submit the form. なら「すべての学生は提出しなければならない」です。
ここで students は特定の集団として冠詞で限定されていないので、of は入りません。
反対に、「その学生たち全員」と言いたいなら all the students または all of the students になります。
同じ students でも、一般論か、特定の集まりかで形が切り替わるわけです。
この違いは、学校英語の問題だけでなく、会議メモや案内文でもかなり大事です。
たとえば All employees must attend. は会社全体への一般的な指示に見えますが、All of the employees must attend. だと、話し手が念頭に置いている社員の集まりがより具体的に感じられます。
迷ったときは、「その名詞の前に the や my、these を置けるか」を試すと判断しやすいですよ。
置けるなら all of が候補になり、置けないならまずは all を考える。この順番で見ると、使い分けがかなり安定します。
迷わず判断できる!「all」と「all of」を使い分けるコツ

英文を読んでいると、all the books と all of the books の両方が出てきて、「結局どっちで書けばいいの?」と手が止まりますよね。
ここは細かい理屈を全部覚えるより、省略できる場面と、絶対に省略しにくい場面を先に押さえるほうが早いです。
迷ったときの判断軸を先に言うと、後ろが代名詞なら「all of」、後ろが the つきの名詞ならどちらも可、この2本だけでかなりの場面をさばけます。
「of」が省略できるパターンと省略できないパターン
いちばん実用的なコツは、後ろに来る語を見て即決することです。
the、this、these、my などが付いた名詞なら、「of」は省略できることが多く、all the students も all of the students も自然です。
一方で、us、them、you などの代名詞の前では、ふつう「of」が必要です。
all us や all them は不自然なので、ここは機械的に all of us、all of them と覚えてしまって大丈夫。
| 形 | 使い方 | 例 |
|---|---|---|
| all + 名詞 | 一般名詞、または限定語つき名詞で使える | all books / all the books |
| all of + 限定語つき名詞 | the、this、my などがあると自然 | all of the books / all of my friends |
| all of + 代名詞 | 代名詞ではこれが基本 | all of us / all of them |
逆に、一般的な名詞をそのまま言うときは「of」を入れません。
all people や all books は自然ですが、all of people、all of books は通常使いません。
「その人たち全部」「その本全部」のように、話し手と聞き手の頭の中で対象が絞られているときに「of」が入りやすい、という感覚です。
文法書だと少し硬く見えますが、実際の判断はそこまで難しくありません。
私なら、英文を急いで書く場面では次の順番で見ます。
- 後ろが us / them / you なら all of
- 後ろが the / this / my つき名詞ならどちらでもよい
- 後ろが冠詞なしの一般名詞なら all を使う
この3手順で、学校英語でも仕事の英文でもほぼ困りません。
迷ったらどちらを使うべき?会話と書き言葉の選び方
迷って数秒止まるくらいなら、限定された名詞には「all of」、一般名詞には「all」と決めてしまうと安定します。
意味の差は大きくないので、まずは不自然さを避けることが先です。
会話では、短く言える形が好まれやすく、all the time、all the students のように「of」を省く形をよく見かけます。
一方で、書き言葉では all of the information のように少し丁寧で輪郭のはっきりした形もよく使われます。
ただし、ここは「会話なら必ず省略」「文章なら必ず残す」と切り分けるほどではありません。
実際には、言いたい対象をはっきり示したいときほど all of が選ばれやすい、そのくらいの感覚で十分です。
たとえば、次のように考えると選びやすいです。
- 軽く自然に言いたい:all the chairs
- その椅子全部だと少しはっきり示したい:all of the chairs
- 代名詞なので迷わずこれ:all of them
英会話では、音の流れで選ばれることもあります。
all of us はひとかたまりで言いやすいですし、all the books も口から出しやすい形です。
この「言いやすさ」は案外大事で、文法的に正しくても口で転びそうな並びは避けられがちです。
だから、細かなニュアンスに自信がないうちは、まず口に出して自然に読めるほうを選ぶのも現実的です。
英語学習では、知識が増えるほど逆に迷う瞬間があります。
でも、使い分けの実戦ルールはかなりシンプルで、代名詞なら all of、限定語つき名詞は両方可、一般名詞なら allと覚えておけば、ほとんどの場面で外しません。
まずはこの形で書ければ十分ですし、そのあとで文体の差を少しずつ体になじませれば大丈夫です。
間違えやすい!「all」と「all of」の注意すべき落とし穴
「意味はだいたい同じ」と覚えたあとにミスしやすいのが、このパートです。
とくに間違いが出やすいのは、動詞を単数にするか複数にするか、そして「of」を入れてはいけない場所に入れてしまうことの2つ。
ここを整理しておくと、英文を読むときも書くときも迷いがかなり減ります。
主語として使うときの単数扱い・複数扱いの注意点
いちばん大事なのは、all自体で単数・複数が決まるのではなく、何を「すべて」と見ているかで動詞が決まることです。
日本語だと「すべて」でひとまとめに感じやすいので、つい単数に寄せたくなるんですよね。
でも英語では、後ろにある名詞が数えられる複数なのか、数えられない名詞なのかで一致が変わります。
| 表現 | 意味のとらえ方 | 動詞 | 例文 |
|---|---|---|---|
| All students | 複数の学生全員 | 複数 | All students are here. |
| All of the books | その本を全部 | 複数 | All of the books were sold. |
| All the water | その水を全部 | 単数 | All the water is gone. |
| All of it | それを全部 | 単数 | All of it was true. |
| All of them | 彼ら・それらを全部 | 複数 | All of them are ready. |
見分け方はシンプルで、後ろが複数名詞・複数代名詞なら複数動詞、数えられない名詞や単数代名詞なら単数動詞です。
たとえば all of the information は「情報を全部」ですが、information は数えられない名詞なので is を使います。
all of the informations are のようにしてしまう人は少なくありませんが、ここはセットで崩れやすいところです。
会話なら多少伝わっても、メールや資料では目につきやすいミスになります。
迷ったら、まず all を見ずに、後ろの名詞だけ見て単数か複数か判断すると落ち着きます。
- All the equipment is new.
- All the chairs are occupied.
- All of it was helpful.
- All of them were helpful.
「all=いつも複数」と決めつけるのが一番危ない、ここはしっかり押さえておきたいところです。
「of」を間違えて入れてしまいがちなNGパターン
次の落とし穴は、「なんとなく丁寧に見えるから」で of を足してしまうパターンです。
all と all of は入れ替えられる場面もありますが、どこでも自由というわけではありません。
とくに、後ろが一般的な名詞のときは注意が必要です。
まず覚えたいのは、冠詞や指示語がない一般名詞の前では、ふつう all of は使えないことです。
| 正しい形 | 不自然・誤りになりやすい形 |
|---|---|
| all books | all of books |
| all people | all of people |
| all time | all of time |
一方で、後ろに the、these、my のような限定する語があるなら、all of が使えます。
たとえば all of the books、all of these problems、all of my friends です。
この違いを知らないまま書くと、all of books のような形が出やすいです。
もうひとつ大事なのが代名詞です。
代名詞の前では、基本的に of が必要です。
つまり all of us、all of them、all of it は自然ですが、all us、all them は通常の形としては使いません。
ここは短い英作文ほどミスが目立つので、丸ごと覚えてしまうほうが早いです。
- 誤:all of books
- 正:all books
- 誤:all them
- 正:all of them
最後に、学習中によくある勘違いをひとつ。
all the books と all of the books はどちらも使えますが、だからといって every 場面で of を足してよいわけではありません。
判断に迷ったら、次の順で見ると失敗しにくいです。
- 後ろが代名詞なら of を入れる
- 後ろが the・this・my などで限定されているなら、all と all of の両方が候補になる
- 後ろが冠詞なしの一般名詞なら、of は入れない
この3つだけでも、実際のミスはかなり防げます。
文法は細かく見えますが、見る場所は後ろの1語か2語だけ。そこに意識を置くと、all と all of の使い分けはぐっと楽になります。
allとall ofの違いまとめ
「all」と「all of」はどちらも「すべて」を表しますが、後ろに来る語が限定されているかどうかで形が変わるのが大事なポイントです。
all ofには「〜の中の全部」という感覚があり、代名詞の前では基本的に省略できません。
一方で、theやthisなどが付く名詞では「of」を省けることも多く、冠詞なしの一般名詞なら「all books」のようにallだけを使う形が自然でしょう。
迷ったときは、まず「特定の集まりを指しているか」を見てみてください。そこが判断できるだけで英文の形はかなり整いますし、会話でも書き言葉でも自信を持って選べるようになります。今日からは例文を一つずつ声に出して、「all the books」「all of us」「all books」の違いを手で書き分けてみてくださいね。

